RGM−86R/FXA−05D スーパージム
「T−01よりベース2、敵の捕捉に成功!さすが新兵器だな。センサーの感度も
バッチリだぜ」 俺がここでテストパイロットを始めてから半年、これからのエゥーゴ
に必要なコイツが入って来た時から前線に一日でも早くコイツを送れる様に
がんばってきたが、まさかコイツで実戦をやるハメになるとはな・・・
「FXAの調子はどうだ?」
「良好だ!問題ない。にしてもすげーパワーだな。今までのMSとはケタ違いだぜ。」
「ティターンズの奴らもやたらデカイもんばっか出してきてやがるからな。
俺達もうかうかしてられない、ってワケさ。」
その時、センサーの反応が「CAUTION」を示した。
「おしゃべりしてる暇は無くなったみたいだぜ。早速、コイツの実戦だ」
「りょーかい、データはちゃんと取っておくよ」
「おいおい、俺の心配はナシかよ?」
「あ、ついでにそっちも祈っといてやるよっ」
「泣けてくるねぇ・・・いくぜ!」
にしても、さすが新型、あの距離の敵影を捉えられるとは、さすがだ。
・・・っと感心してる場合じゃないな・・・敵は、ハイザック3機か。
テストには丁度いいか、な。いくぜ!
「FXAコア、レオン、ちゃんと隠れてるか?」
「言われなくてもアンタの陰にちゃーんと隠れてますよ。それより、来たぜ!」
「分かってるさ。・・・よーし、そのままそのまま・・・今だっ!」
ズギューーーンッ!!!
ロングライフルが火を吹く。一気に3つの光が宇宙(そら)に光り、消えた。
「・・・やったか・・・にしても、コイツは強力だな・・・」
「当然さ、そう作ったんだからな」
「T−01、回収に行くぜ。ドッキングして帰ろうぜ」
「・・・ああ」
これで、実戦のデータも入った・・・近々この機体も戦線に投入される
だろう。しかし・・・これだけ強大な力が、果たして必要なのだろうか・・・
ホーム(基地)への帰り道、ふと、そんな考えが頭をよぎった・・・
今は、コイツにエゥーゴの勝利を託す事しか、俺には出来ないのか。